DXCテクノロジー・ジャパン株式会社 様

設計書ドリブンで実現する網羅的で
再現性のあるテスト
品質最優先の大規模プロジェクトを確実に成功へ

設計書ドリブンで実現する網羅的で
再現性のあるテスト
品質最優先の大規模プロジェクトを確実に成功へ
企業名 DXCテクノロジー・ジャパン株式会社
業種 ITサービス業
従業員数 約1,300名(2025年4月時点)
導入範囲 インフラ管理システム
期間 2025年2月~

大規模な業務アプリケーション刷新プロジェクトにおいて、リッチクライアントからWebアプリケーションへの移行を機に、従来型のテスト手法からの脱却を目指しました。Esplatは「設計書をインプットにテストを自動実行できる」特⾧が評価され導入が決定。網羅的なテストケース生成と同一テストを何度でもできる再現性により、品質最優先の本プロジェクトに不可欠な基盤となっています。今後はリグレッションテストの自動化をはじめ、開発から運用まで継続的に品質を支える活用拡大を期待しています。

導入の決め手
設計書ドリブンでの"網羅的"テスト実現
テスト工数
画面単体テスト工数60%削減を見込み導入中
品質向上
テストケース自動作成で"再現性・信頼性"を担保

導入の背景

導入前の課題

  • Web化に伴い全画面のテストが必須となり、テスト打鍵が膨大化。人手での実行では抜け漏れが避けられず、品質低下のリスクが顕在化していた。
  • テスト要員のスキル差により、テスト品質が不安定になる懸念があった。
  • テスト工程の品質を強化し、後工程の手戻りを抑制する必要があった。
  • 旧システムで構築したテスト基盤は流用不可。新アーキテクチャ前提のリグレッションテスト環境を整備する必要があった。

選定のポイント

  • 網羅性・再現性を担保できる仕組みにより、品質の安定化とエビデンスの確実な取得が可能と期待した。
  • 設計書をインプットにテストケースを自動生成でき、スキル・経験に寄らないテスト設計が可能と判断した。
  • テストケース生成の過程において設計書の精緻化を実施するプロセスにより、設計書の品質向上へ寄与すると判断した。
  • 生成したテストケースを、運用フェーズでも流用できると期待した。

導入効果

定量

  • 単体テストで人手による繰り返し作業を削減。予定工数内で追加負担なく運用でき、工数削減とリリース計画に寄与した。
  • エビデンスの自動取得により、取り直しや確認作業が不要化。リソースを本来の検証業務やアーキテクチャ検討に集中可能に。

定性

  • 網羅性の担保:設計書から導き出されるテストケースの全量打鍵を実現。
  • 再現性の担保:同じ設計書から何度でも同じテストを実行できるため、テスト結果の一貫性を維持。品質のばらつきを抑制。
  • 安心感の醸成:証跡が自動的に残ることでユーザー・関係者への安心材料に。
  • 持続可能な体制:繰り返し作業を機械に任せ、少人数でも安定したテスト運用を実現

お客様の声

“すべてを打鍵することが品質担保につながる”       — DXCテクノロジー・ジャパンの品質重視戦略

DXCテクノロジー・ジャパンでは、大規模な業務アプリケーション刷新プロジェクトにおいて、2003年から稼働してきたリッチクライアントのJavaアプリを海外パッケージ製品をベースにWeb化し、世界標準へ合わせる取り組みを進めています。日本固有の法制度への適合や国際展開を見据えた標準化など、技術・業務の両面で多面的な課題が伴います。Esplat導入により、設計書をインプットにした網羅的かつ再現性のあるテストを実現し、品質を最優先とした新たな開発基盤づくりを目指しています。

お話を伺った方

中西 孝典
中西 孝典 様

DXCテクノロジー・ジャパン株式会社

クライアントアプリケーションサービス アソシエイト マネージャー

※本欄に記載の役職員の方の所属・役職などは原稿作成当時のものです。現在、異動や変更となっている場合がございます。

ご自身の担当業務や役割を教えてください。

中西様(クライアントアプリケーションサービス): 私はDXCテクノロジー・ジャパンにおいて、某大手企業の業務アプリケーション刷新プロジェクトでPMOを担当しています。このプロジェクトでは、単にシステムを置き換えるだけでなく、将来的な国際展開を見据えた標準化や、日本固有の法制度への適合なども求められており、技術的にも業務的にも多面的な課題を伴っています。そのため、設計から品質管理まで幅広く横断的に支えるのが私の役割です。リリースは2027年9月を予定しており、⾧期にわたるロードマップを支援する立場として日々推進しています。

Esplat導入が決まったとき、率直にどう感じましたか?

中西様: 最初に感じたのは「これなら人手での限界を越えられる」という期待でした。フロントエンドがすべて作り直しのため、従来通りのテスト手法ではテストケースの作成漏れやエビデンスの取りこぼしやスキル差によるミスが必ず発生するだろうと不安を抱いていたからです。そこで、設計書をインプットにして繰り返し網羅的なテストができるという点が大きな決め手になりました。
一方で、不安がまったくなかったわけではありません。設計書の粒度や品質によっては、テストケース生成に影響が出る可能性があるのでは、と考えていました。ですが、これまで人がカバーしてきた部分をEsplatによりプロセスが標準化されれば、むしろスキル差を解消するチャンスになると判断しました。

導入前に抱いていた期待はありましたか?

インタビュー画像

中西様: 導入前に最も期待していたのは「網羅性」と「再現性」でした。人手によるテストでは、どれだけ丁寧に取り組んでも見落としや勘違いは避けられません。特に今回のような大規模刷新プロジェクトでは、ひとつの小さなミスが後工程全体に影響し、修正の手戻りやスケジュールの遅延につながるリスクがあります。
Esplatであれば、設計書を基盤にしたテストケースを繰り返し同じ条件で実行できるため、人の思い込みや作業上のばらつきに左右されず、確実な検証が可能になります。さらに、出力されるエビデンスは形式が統一されており、確認やレビューにかかる負担を大幅に軽減できます。
加えて、設計書の誤りや記入漏れを発見できることも大きな効果だと考えています。単なるテストの効率化にとどまらず、設計そのものの精度を高める仕組みとして機能する点にも大きな期待を寄せていました。最終的には、特定の担当者に依存せず、チーム全体で均一な品質を担保できる体制につながると考えました。

実際に使ってみて、最初に感じたことは何ですか?

中西様: 現在は主に画面単体テストで利用していますが、導入直後から「期待どおりの効果が得られている」と実感しました。特に大きかったのは、エビデンスを自動で取得できるようになったことです。これまでは人が逐一確認し、記録を残す必要がありましたが、その作業が不要になり、常に確実な証跡が蓄積されるようになりました。システムが同じ条件で繰り返し記録してくれることで、テストの信頼性が大きく高まったと感じています。
また、追加工数をかけずに当初のスケジュールどおり進められている点も印象的でした。大規模プロジェクトでは導入期に調整負荷がかかることが多いのですが、Esplatに関しては立ち上がりから計画に沿って運用できています。「このまま進めても問題ない」という確信を早い段階で持てたことは、プロジェクトを推進する上で非常に大きな収穫でした。

導入後の変化について教えてください。

中西様: 当初想定していた工数と比べても、実際の数字として効果をしっかりと実感できています。追加の工数が発生していない点は大きく、プロジェクト計画を進める上で大きな安心材料となりました。導入前には「人手で本当にやり切れるのか」という不安が常にありましたが、その懸念はEsplat導入によって払拭されたと感じています。
Esplatでは設計書をインプットにテストを自動生成できるため、開発者が逐一コードを目視する手間がなくなりました。これにより人手によるケアレスミスを避けられるようになり、特に「:と;の見間違い」といった単純ながら致命的になり得るエラーも機械化によって防止できています。再現性のあるテストを高品質に繰り返せるようになったことは、導入効果の中でも大きな成果だと考えています。

改善要望や今後の期待を教えてください。

中西様: 今後は単体テストにとどまらず、システム全体を対象としたリグレッションテストを継続的に自動実行できる環境を期待しています。現場では「21時までにテストを完了させなければならない」といった時間的な制約があり、人手だけでは限界があります。もし自動実行やタイマーによる運用が可能になれば、その制約を超えて安定的にテストを回せるようになります。
人手に依存せず、同じ条件で繰り返し検証できることは、品質保証における大きな強みです。再現性のある品質を確実に担保できるようになることが、今後最も期待しているポイントです。

同じ立場の担当者に向けて、導入するとどう変わるか、メッセージをお願いします。

中西様: ツール導入というと効率化やコスト削減が注目されがちですが、私が強く感じているのは品質担保こそが最大の効果だという点です。人手によるテストは時間や熟練度に左右され、属人化から抜け出せません。しかしEsplatであれば、疲労なく何度でも同じテストを繰り返し、確実に証跡を残すことができ、さらに網羅的にテストを実施するので設計書の不備まであぶりだします。「任せられる部分は機械に任せる」という発想は、現場にとって大きな安心感につながります。決して開発者の仕事を奪うのではなく、人と機械の役割分担を最適化する取り組みです。むしろ、限られたリソースをより創造的な業務に振り向けられるようになります。システムのボリュームが大きくなればなるほど、人の手では打鍵し切れない領域が生まれます。そうした領域を機械に任せることで、品質を上げながら人の負担を減らすことができる。私はこの点こそ、同じ立場の担当者にぜひ伝えたいポイントだと考えています。

インタビュー画像

写真左から:
アミフィアブル株式会社 BI部 菊池 知彦
アミフィアブル株式会社 AIビジネスセンター 黒木 美絵
DXCテクノロジー・ジャパン株式会社 クライアントアプリケーションサービス 中西 孝典 様
アミフィアブル株式会社 取締役 大植 英樹

企業名 DXCテクノロジー・ジャパン株式会社
業種 ITサービス業
従業員数 約1,300名(2025年4月時点)
導入範囲 インフラ管理システム
期間 2025年2月~

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